イタリアの中世から受け継がれたロートアイアンの照明


イタリアの北東部にあるガルダ湖から
ほど近い所にある
重厚なアイアンと厚いガラスで知られる
照明のメーカーに工場視察に行ってきました。
4月のミラノと9月のバレンシアの

展示会ではいつも目にする有名なメーカーだけに
ずっと前から行ってみたいと思っていました。
念願かなってやっと訪れることができました。



何と、今までに見たこともないような色々な形の機械と
ガンガンガン~ ガンガンガン~と言う鉄を叩く音。
まるでエイリアンでも出てきそうな光景が目に飛び込んできました。
この機械は、40年以上前からづっと使われで来たそうで
今ではこんなクラッシックな機械は、珍しいそうです。


ガンガンガン~ガンガンガン~と言う音がどんなに凄いかは、
彼の耳につけているヘッドホンが物語っていました。

 

左の何も手を加えていない切っただけの鉄のプレートを
機械でひたすら叩いて右の形に加工します。

 

さらに形の複雑なロートアイアンは、
こちらの窯で棒状の鉄や鉄板を加熱し下の道具などを使い
叩く曲げるなどして手を加ていきます。
「やってくれますか?」と頼んだけれど、釜があったまるまでに
2時間ほどかかるから無理と言われました。
いいものを作るには、手間暇けるんだなあとつくづく感心させられました。


これぞ、アーチザン!!

 

続いて、下塗りの作業です。下地にもじっくり時間をかけます。
手を決して抜くことをしません。


 

ゴールドの色は、正しく本物の金箔!!
 

ここからが、アーチザンの腕の見せ所です。
しつかり味が出るように繊細に色を載せていきます。
ここでも時間をじっくりかけて
仕上げには、
彼女のセンスと仕事に携わっている年季とが欠かせません。


この製品もアンティークになるまで
この風合いが
時間とともにさらに深まっていくことでしょう。

 

分厚い色の入ったガラスを金づちで表面を叩き
アーティスティックな仕上がりに手を加えていく。


どれ一つとして同じ仕上がりになるものなど有りはしないのです。
そして、彼女の腕の感覚だけが頼りになるのです。


最後に、電気の配線をすれば完成です。



これらの製品も、世界中のどこかの家庭で活躍することでしょう。


 

いや、こんなレストランで見かけるかもしれません。
こんな雰囲気のレストランに行った時には思い出して上を見てください。
きっと、あのガンガンガン~ ガンガンガン~が聞こえてくるかもしれません。
ここは、イタリアのブレシアにあるレストランです。





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